自己肯定感が低いと感じるとき
ほめられても「そんなことないです」と先に出てしまう。うまくいったときは運だと思い、うまくいかなかったときだけ自分のせいにする。人の投稿を見たあとに、決まって気分が下がる。
自己肯定感という言葉はよく聞くのに、いざ上げようとすると何をすればいいのか分かりません。まず一つだけ。これは性格でも才能でもなく、自分の扱い方の癖です。癖なので、ゆっくりですが変わります。
「自信」とは別のもの
この二つはよく混ざります。自信は「できる」という見込みで、分野ごとに変わります。仕事はできるけれど人づきあいは苦手、というのは普通のことです。
自己肯定感のほうは、うまくできなかった日の自分をどう扱うかという話です。だから成果をいくら積んでも上がりません。実際、まわりから見れば十分な人ほど「まだ足りない」と言います。基準の位置がずれているからです。
どこで下がっていくのか
- 条件つきでほめられて育った。点数がよかったとき、手がかからなかったときだけ認められた
- 比べられる言葉を長く聞いた。きょうだい、いとこ、同級生
- 失敗したときに、行動ではなく人格を責められた
- 長く続く関係の中で、少しずつ否定され続けた
- 毎日SNSで、人のいちばんいい瞬間だけを見ている
最後の一つは近年とくに大きくなりました。相手の編集された一日と、自分の何もない一日を並べているので、比べた時点で結果は決まっています。
自分でも気づきにくいサイン
- ほめ言葉を否定してからでないと受け取れない
- 断れず、引き受けたあとで後悔する
- 謝る必要のない場面でも先に謝っている
- 決めるときに、いつも人の意見を待つ
- 写真に写るのを避ける
- 自分がいると場の空気が悪くなる気がする
- 何かうまくいくと、いつか見抜かれると不安になる
当てはまるものが多くても、それは欠点の一覧ではありません。同じ癖が別々の場面に出ているだけです。
効きにくいやり方
- 鏡に向かって「私はすばらしい」と言う。今の実感と離れすぎていると、かえって嘘っぽく感じます
- 大きな目標を立てて一気に変える。達成できなかったときに、証拠を一つ増やしてしまいます
- ポジティブでいようと決める。落ち込んだ自分をまた責めることになります
今日からできること
- 自分に言った言葉を、そのまま書き出す。三日でいいので、頭の中で言った言葉をメモに残します。文字にすると、友だちには絶対言わない言い方をしていることに気づきます
- その言葉を、友だちに言うとしたらどう変えるかを書く。言い直すだけで、基準の位置が少し動きます
- 小さすぎることを一つ、毎日やると決める。皿を一枚洗う、五分歩く。約束を守った回数が、そのまま材料になります
- できたことを事実として一行だけ残す。感想はいりません。「今日は電話をかけた」で十分です
- 比べる相手を一週間だけ画面から消す。見なければ比べません。人間関係を切るのではなく、期間を決めて休むだけです
- ほめられたら「ありがとうございます」で止める。否定を足さない練習です。これがいちばん難しくて、いちばん効きます
相談したほうがいい線
- 自分を責める考えが一日中止まらない
- 人と会うのを避けるようになり、生活の範囲が狭くなってきた
- 眠れない日や、気分の落ち込みが二週間以上続いている
- 特定の関係の中にいるときだけ、自分がひどく小さく感じる
- 消えてしまいたいという考えがよぎる
最後の項目に当てはまるときは、ほかの何よりも先です。いのちの電話や #いのちSOS に、今そのまま話してかまいません。
ひとりで抱えてきたことがあるなら、名前を出さずに書いてみるのもひとつの方法です。
つらさが続くときは、ひとりで抱えないでください。
いのちの電話 0570-783-556 · #いのちSOS 0120-061-338